スーファミ音色をレイヤーで作るアイデア
当初は生楽器風の音をFM音源で作ってスーファミ音源化しようと思っていたのですが、最近はチップチューンに傾倒していたせいかシンセサウンドの方がしっくりと来るみたいです。自分が作っていて楽しいかが大切なので、自分が好きなゲームミュージックをスーファミ音源で作るみたいな感じになりそうです。
この結論に至るまでは色々なアプローチを経ているのですが、以前にも書いた様に「やりたい事」「思っている事」の更新速度が速く、今書いている事も直ぐに過去のものになってしまうかもしれません。
今回はchipsynth SFCで80sシューティング風BGMで書いた「色々なアプローチ」の一つとして「レイヤーで厚みを出すアプローチ」について書いてみようと思います。ここで言うレイヤーは複数トラックを使う演奏データ上のものではなくサンプルのソース作り段階のものとなります。
スーファミ音源のループ処理によるシュワシュワサウンドは音が常に波打っていて、特に高音では波も高速になり耳障りである事も否めません。ループを短く取ればシュワシュワは解消されますが、PSGと同じ様な印象の電子音になります。そこで単純な電子音から脱しつつシュワシュワも軽減する為のアイデアを考えてみました。
①単純な電子音を主体として厚みのある音を重ねる
②アタックを分厚くしてサステインは短いループにする
②に関してはchipsynth SFCとFM音源 其の2で同様の事を書いているので該当箇所を引用しておきます。
アタック部分とループさせる持続音を別に用意しています。アタック部分の音色はDX7-2のユニゾンサウンドをReasonで作った話で書いたユニゾンのテクニックで作ったもので、持続音はループさせ易い単純波形にしています。それらをレイヤーしてスーファミ音源化しました。容量を小さくする場合はアタック部分を小さく(短く)する事で対応出来る設計にしています
①はループが綺麗な電子音を前に出して、レイヤーした音のシュワシュワを控えめに感じられる様にすると言う事です。電子音とレイヤーする音のバランス次第で、出音の厚みとシュワシュワのトレードオフと言う形になります。
chipsynth SFCで80sシューティング風BGMで「矩形波リードの容量が大きい」事について書きましたが、これは前述①のアイデアに基づいたもので、ブラスセクション系の音色をレイヤーし矩形波単独よりも容量を多く使っています。ほぼ矩形波に聞こえるのは矩形波のバランスを大きくし、出音の厚みよりもシュワシュワの軽減を重視した為です。であれば容量をもっと小さく出来る筈なのですが、他の音色を切り詰めた分で32KB縛りのルールに収まったのでそのままになっています。

電子音にレイヤーする音色作りに使ったのがReasonのサンプラー「Mimic」です。サンプラー系デバイスは既に何種類もあるのでほぼスルー状態(最近のバージョンアップ時に含まれたデバイスなので)だったのですが、気紛れに使ってみたところストレッチ機能で比較的綺麗なループを作れる事が分かったのです。ストレッチと言うと少なからず元サンプルの音質変化が懸念されますが、あくまで電子音の厚み付けと言う役割のレイヤー音色なので試してみる価値はあるかな、と。
5月30日追記
FM音源そのままをスーファミ音源化するよりも、事前にループ処理をしておけばchipsynth SFCでのループもより綺麗に出来ると言う目論見がありました。それがMimicを使うに至った理由なのですが、現状はそこまで効果的と言える結果は出ていないと思います。
ただ、Mimicで編集する事も音色加工の手段の一つと言えるので、エフェクターで加工するのと同様、バリエーション作りとしては有効だと思っています。
Mimicもそうですが、VK-2で矩形波を作ったり(VK-2を使ったカスタムFM音源)RESONANSで物理モデリングの要素を付けてみたりと(スーファミサウンドと言えばハープ)、出番が少なかったデバイスの活用の機会も増えています。※リンクは参考記事へのリンクです。
