【医学部浪人の親】ができること⑤
「今年の楽しみを準備する」
医学部受験は
簡単なものではありません。
浪人生活では、
これまで以上の努力が求められます。
苦しい一年になるのは当然。
全てを勉強に注ぎ、
楽しみも我慢し、
睡眠すら削って、
歯を食いしばって机に向かう。
家族もなるべく
楽しいことは控えるようにする。
それがあるべき姿だと思っていませんか?
受験の一年に「我慢」は必要か
我慢とは
「辛いことを耐え忍ぶ」ことです。
では、
受験は辛いことでしょうか?
確かに
試験という
枠に合わせる要素はあります。
自分の好きな科目だけ
学んでいればいい
というものでもありません。
しかし
その辛さは
合格のために、
医師になるために、
勉強を
頑張るというものです。
その辛さは
自分自身と向き合う辛さでもあります。
・できないことをできるようにする
・細かく丁寧に穴を埋めていく
・気の進まない教科も取り組む
・食事や睡眠などの生活を整える
しかしこれは
「我慢」でしょうか?
「耐え忍ぶ」ものでしょうか?
受験とは
夢のために
大学受験という枠に沿った
勉強をすることです。
そして試験日に実力を発揮できるよう
調整することです。
決して「我慢」するものではありません。
長期戦には気分転換が必要だけれど…
受験は長期戦です。
脳は特定の部位を使い続けると
パフォーマンスが低下します。
つまり
上手な気分転換が必要になるのです。
実は浪人生は
気分転換が苦手な子も少なくありません。
浪人生活というと、
・遊ばない
・楽しんではいけない
・とにかく勉強
そう考えてしまいがちだからです。
散歩や読書、映画鑑賞
このような気分転換をしても
常に受験のことが頭から離れない…という
状態になってしまうのです。
辛いから合格できるというロジック
浪人生活は
短期的な効果を感じにくいものです。
前日学んだことが
翌日の模擬試験に出題されるわけではない。
受験結果を見て
初めてを効果を確認できるものだとも言えます。
そうすると
ついつい何をどう学ぶかというより、
毎日をどのような姿勢で過ごすか
ということに注目したくなります。
・勉強時間
・睡眠時間
・苦手な科目に向き合ったと思える実感
これらは毎日評価することができるからです。
するとだんだんと、
「辛い毎日を送ると合格に近づいている」
と錯覚してしまうのです。
しかし、
合格に必要なのは、
必要な力を身につけ、
それを試験当日に発揮できることです。
決して、
「どれだけ苦労したか」ではありません。
医学部受験は、
簡単ではありません。
多くの受験生が、
日々の勉強に向き合い続けた先に、
ようやくたどり着ける場所にあります。
だからこそ、
結果として「大変だった」
と感じる人が多いのです。
「苦労したから合格した」のではなく、
「必要なことに向き合い続けた結果、苦労も伴った」
という順番です。
親が「今年の楽しみ」を用意してみる
医学部受験に向かう子どもに対して、
「あなたは苦しまなければならないのではない。
大変なことに取り組んでいるから、苦しいだけ。」
そう伝えられるのは、
親だけなのかもしれません。
だからこそ、
少しの間だけでも、
その大変さから離れる時間をつくる。
それは、
甘やかしではなく、
前に進むための大切な準備です。
「あなたが頑張っていることは分かっている。
だからこそ家族としてあなたが楽しいと思えることを
一緒に準備したい。」
こう伝えて見てはいかがでしょうか。
・旅行
・外出
・食事
・映画鑑賞
なんでも構いません。
お子さんが受験から離れられるひとときを
一緒に共有する。
何をどうするかはお子さんの
意思を尊重してください。
もしかしたらお子さんは
「そんなことをしている場合じゃない」
と言うかもしれません
そんな時はぜひ
こう答えて見てください。
「そうだよね。
それくらい真剣なんだね。
だけれど。
ずっと全力疾走は消耗が激しすぎる。
楽しいことをして
あなたの回復につなげたい。」
「楽しみ」は回復の装置になる
勉強は、
どうしても消耗します。
集中すればするほど、
見えない疲れは溜まっていきます。
そのときに必要なのは、
ただ休むことだけではありません。
「回復する時間」です。
・好きなものに触れる
・外に出る
・少し違う景色を見る
こうした時間があることで、
気持ちが整い、
また次に向かうことができます。
「楽しみ」は、
単なるご褒美ではなく、
回復するための装置でもあります。
「この日まで頑張ったら、これがある」
そう思えるだけで、
日々の積み重ねは変わります。
ポイントは、
無理のない範囲で、
現実的な楽しみを設定することです。
「楽しみ」がプレッシャーにならないように
ここで気をつけたいのは、
楽しみが条件付きになりすぎないことです。
・できたら行く
・できなかったらなし
こうした形にすると、
かえってプレッシャーになることがあります。
「楽しみ」は、
あくまで支えるためのものです。
頑張りを後押しするために使うのであって、
縛るためのものではありません。
「今年の楽しみ」を一つ決めてみる
もしまだ決まっていないのであれば、
ぜひ、
今年の楽しみを一つ決めてみてください。
・行ってみたい場所
・食べてみたいもの
・やってみたいこと
どんなに小さなものでも構いません。
そしてそれを、
「いつやるか」まで決めてみる。
未来に予定があるだけで、
人は少し前を向きやすくなります。
親にも必要な「余白」
そして、
楽しみを準備することは、
親自身にも良い影響をもたらします。
浪人生のいる家庭は、
なんとなく空気が重くなり、
「今年も上手くいかなかったらどうしよう」
という不安が、どこかに漂いがちです。
しかし、
親が進んで楽しみを用意することで、
子どもも、親も、
先の見えない暗闇の中にいるのではなく、
「大変な道を歩いている途中にいる」
と捉え直すことができます。
そしてその道は、
・少し休むこともできる
・引き返すこともできる
・どう進むかを選ぶこともできる
そうした
「選択の余地がある道」です。
この状況は、
強制されているものではなく、
自分たちで選んでいるものだと認識できること。
それは、
浪人生活を支える大きな力になります。
最後に
受験は、
どうしても「今」に意識が集中します。
でも、
ずっと今だけを見続けるのは、
とても疲れることです。
だからこそ、
少しだけ先を見る。
今年のどこかに、
楽しみを置いてみる。
それは、
浪人生活を支える小さな力になるかもしれません。
【医学部浪人の親】ができること
他の記事はこちらになります。
春の関わりについては
こちらもぜひお読みください。
医学部浪人生の親として
何をすべきか。
お困りの方は
こちらで個別に相談できます。
詳細はこちらにまとめています。
