見出し画像

上司が部下を見限る瞬間

「見限る」という言葉はあまり使いたくありません。
管理職の仕事のひとつは部下を成長させることにあり、根気強く関わり続けることだと思っているからです。
ただ長く管理職をやっていると心のどこかで「もうこの人に多くを期待するのはやめよう」と思ってしまう瞬間があるのも事実です。

今回はその瞬間について、できるだけ正直にお話ししてみたいと思います。

同じ失敗を同じ言い訳で繰り返したとき
失敗そのものはあまり気にしていません。
挑戦すれば失敗はつきものですしそれを理由に評価を下げることはありません。
他の記事にも書きましたが、若手の失敗で会社の経営が傾くことはないし、我々上司や部署でいくらでも挽回できる範疇です。
ただ同じ失敗を同じ原因で繰り返すというのは、失敗に向き合い、振り返りがしっかりできていないということです。
「次回は気をつけます」という言葉をもう三回目くらい聞いている。
そういう状況になるとこの人はこの失敗から学ぶ気があるのだろうか、と思ってしまいます。

指摘したことをその場限りにしてしまうとき
何かを指摘したとき、その場では「わかりました」ときちんと返事をしてくれます。
しかし次に同じ場面が来たときにまったく同じ状態のままだったりするとがっかりします。
指摘したことを忘れてしまったのか、きちんと受け止めもしなかったのか。
理由はどうであれ伝える側の熱量も少しずつ下がっていきます。
一度伝えたことを次に活かそうとする姿勢さえあれば、多少の失敗があっても見限るところまでは行きません。

常に他人や環境のせいにし続けるとき
仕事がうまくいかなかったとき、その原因を常に周りの状況や他の人のせいにする癖がある人がいます。
確かにそういう事象もある場合もあります。
ただ、何かあるたびに外に矢印を向け、自分に矢印を向けられない人は成長しづらいと感じてしまいます。
うまくいかなかった時に、自分自身に矢印を向けて要因も含めて考えられる人は成長していきます。
すべてを自分のせいにする必要はまったくありませんが、他人のせいにばかりする態度は、周りの信頼も得られなくなっていきます。

仕事への意欲を感じられないとき
これが一番深く見限りにつながる瞬間かもしれません。
仕事に対してあまり意欲を感じられない。
評価が上がっても下がっても、特に気にしていないように見える。
仕事をお願いしても前向きな態度が感じられなく、むしろ仕事が増えて嫌そうに感じられる。
本人にとってはそれが心地よい距離感なのかもしれません。
管理職の私からすると、成長したいという意志が感じられない相手には、大きな仕事や新しい挑戦を任せにくくなります。
これは能力の高さとはまったく別の話で、姿勢や意欲の問題です。

それでも見限りは簡単には固定されない
ここまで「見限る瞬間」について書いてきましたが、一つだけ伝えておきたいことがあります。
一度そう感じたとしてもその思いがずっと固定されるわけではありません。
一度見限る瞬間のあった部下が指摘を素直に受け止めて行動を変えたり、失敗の後に自分なりの振り返りをしていることを知った時はこちらの見方が一気に変わることは何度もありました。
管理職も心のどこかで部下の成長を思っているものです。
もし上司から期待されてないなと感じることがあったとしてもそこで終わりではありません。

おわりに
上司が部下を見限る瞬間は、大きな一つの出来事によって訪れるというより、小さな積み重ねの結果としてやってくることがほとんどです。
同じ失敗の繰り返し、指摘を活かさない、他責の姿勢、成長への無関心。
少しでも思い当たる節があればこれから意識してみてください。
そして、もし過去に見限られたと感じたことがあったとしても、行動が変われば見方は変わります。
上司との関係も、一度きりで固定されるものではないと思ってもらえたらと思います。

【関連記事(評価編)】
管理職は部下をどう評価しているのか
評価を下げるほどではない。でも管理職が「任せにくい」と感じる7つの特徴
昇進する人は、評価会議でどう語られているのか
なぜ会議で発言しないのに評価されるのか
飲み会の場で実は評価されていること

私は自動車製品開発の管理職として、
若手時代に知りたかったことや、
管理職になって初めてわかったことを発信しています。
参考になればフォローいただけるとうれしいです。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集