CRMとは何か? 7本の記事で体系的に理解する
― CRM担当者と、その成長を支える上司の方へ ―
「CRMって、結局何をする仕事なんだろう?」
CRMの仕事をしていると、
一度はこんな疑問を持つのではないでしょうか。
メールを配信する。
LINEを送る。
顧客データを分析する。
キャンペーンを実施する。
休眠顧客を掘り起こす。
もちろん、どれもCRMの仕事です。
でも、これらはすべて「手段」です。
では
CRMの本当の役割とは何なのでしょうか。
これまで私は、CRMについて7本の記事を書いてきました。
それぞれの記事では
「顧客管理」
「マーケティング」
「信頼」
「顧客理解」
「LTV」
「CRM担当者の役割」
など、異なる角度からCRMについて考えています。
今回は、この7本を
「CRMとは何か?」を理解するための7つのステップ
として整理してみます。
CRM担当者はもちろん
担当者にアドバイスする立場の管理職の方にも、
順番に読んでいただければと思います。
STEP1 まず、「CRM=顧客管理」から離れる
CRMは「顧客管理」ではない
CRMは
Customer Relationship Managementの略です。
日本語では「顧客関係管理」と訳されるため
「顧客データを管理する仕事」
というイメージを持たれがちです。
しかし
お客さまは企業から管理されたいわけではありません。
大切なのは
顧客を管理することではなく、顧客を理解すること。
このシリーズの出発点となる記事です。
「CRMって何?」と思っている方には、
まずこの記事から読んでほしいと思います。
▶︎ CRMは「顧客管理」ではない
STEP2 CRMを「マーケティングの最後」に置かない
CRMは「マーケティングの最後」ではない
マーケティングの仕事は
商品をつくる
↓
広告で知ってもらう
↓
CRMで継続してもらう
と考えられがちです。
しかし
CRMを最後に置いてしまうと
非常にもったいない。
CRMには
「どんな人が継続しているのか」
「なぜ購入してくれたのか」
「なぜ離れてしまったのか」
という顧客情報が集まっています。
その情報を
商品や広告へ戻していく。
つまり
CRMはマーケティングの「最後」ではなく、次のマーケティングの「始まり」でもある。
CRMの位置づけを考え直す記事です。
▶︎ CRMは「マーケティングの最後」ではない
STEP3 CRMがつくるものを考える
CRMは「売上」ではなく「信頼」を作る仕事
CRMを担当していると
どうしても売上が気になります。
メールを送ったら
いくら売れたのか。
キャンペーンを実施したら
何件購入されたのか。
もちろん
売上は重要です。
しかし、
売上だけを追いかけていると
「もう一通メールを送ろう」
「もう一度キャンペーンをしよう」
となり
お客さまとの関係を消耗させてしまうことがあります。
CRMが本当に積み重ねるべきものは
売上ではなく、信頼。
信頼があるから継続が生まれ
結果としてLTVや売上につながります。
短期的な売上ではなく
長期的な関係からCRMを考える記事です。
▶︎ CRMは「売上」ではなく「信頼」を作る仕事
STEP4 CRM担当者の「社内での役割」を考える
CRM担当者は「顧客の代弁者」である
企業の会議では
営業は売上について話します。
商品担当者は商品について話します。
広告担当者は獲得について話します。
では
「お客さまはどう感じているのか」
を話すのは誰でしょうか。
CRM担当者には
購買履歴、問い合わせ、レビュー、
アンケート、解約理由など、
さまざまな「顧客の声」が集まります。
だからCRM担当者は
数字を見るだけではなく、
数字の向こう側にいるお客さまを見る。
そして
「お客さまはこう感じています」
と社内に伝える。
CRM担当者は
社内における顧客の代弁者でもあるのです。
▶︎ CRM担当者は「顧客の代弁者」である
STEP5 「誰と長く付き合うのか」を考える
CRMは「お客さまを選ぶ仕事」でもある
すべてのお客さまと
同じ関係を築くことはできません。
時間も、人も、予算も限られています。
だからこそCRMでは
どんなお客さまが継続しているのか。
どんなお客さまのLTVが高いのか。
どんなお客さまが商品や会社を好きになってくれているのか。
を理解する必要があります。
そして
「誰と長く付き合うのか」
を考える。
ただし
企業がお客さまを一方的に選ぶという意味ではありません。
企業もお客さまから
「これからも付き合いたい」
と選ばれなければなりません。
CRMとは
選び、そして選ばれ続ける関係をつくる仕事
でもあります。
▶︎ CRMは「お客さまを選ぶ仕事」でもある
STEP6 CRM担当者は、自分の担当領域だけを見ない
CRM担当者はCMOと心得るべし
CRM担当者の仕事を
メールやLINEの担当者
にしてしまうのは
非常にもったいないと思っています。
顧客を理解すると
広告が変わります。
商品が変わります。
サービスが変わります。
だからCRM担当者は
顧客、商品、広告、売上、利益、ブランド。
それらをつなげて考える必要があります。
実際にCMOと同じ権限を持つ
という意味ではありません。
持つべきなのは
CMOの「視点」です。
自分の施策だけではなく
マーケティング全体を見る。
CRM担当者の視座について書いた記事です。
▶︎ CRM担当者はCMOと心得るべし
STEP7 そして、「結局CRMとは何なのか?」を考える
CRMを理解すべし
ここまでの6本を
最後に一本の線につないだ記事です。
CRMとは
メールを送る仕事でも
LINEを配信する仕事でも
顧客データを管理する仕事でもありません。
私なりに定義するなら
CRMとは、顧客を理解し、信頼関係を築き、その顧客理解を商品・広告・サービスへ還元することで、顧客と企業の双方にとって長く続く関係をつくるマーケティング活動です。
その流れを整理すると
顧客を理解する
↓
顧客に価値を届ける
↓
信頼が生まれる
↓
継続してもらう
↓
LTVが高まる
↓
顧客理解を商品・広告・サービスへ戻す
↓
さらに顧客への価値が高まる
となります。
7本の最後に
ぜひ読んでいただきたい記事です。
▶︎ CRMを理解すべし ― 結局、CRMとは何なのか? ―
CRMの真ん中にいるのは、お客さま
ここまで7本の記事を書いてきて
改めて感じることがあります。
CRMには
さまざまな手法や指標があります。
メール。
LINE。
顧客データ。
継続率。
LTV。
解約率。
どれも大切です。
しかし
CRMの真ん中にいるのは
ツールでも、データでもありません。
お客さまです。
だからCRM担当者には
「今日は何を配信するか」
だけではなく
「お客さまとの関係を、今日は少し良くできただろうか」
と考えてほしいと思っています。
この7本の記事が、
CRMという仕事を改めて考えるきっかけになればうれしいです。
CRMだけを見ないことが、CRMを理解することにつながった
私自身
CRMだけを切り離して考えてきたわけではありません。
商品企画、広告、営業など
さまざまな仕事に関わる中で、
CRMには
そこで得られた「顧客理解」を
マーケティング全体へ戻していく役割があると考えるようになりました。
商品だけを見ない。
広告だけを見ない。
CRMだけを見ない。
お客さまを起点に
マーケティング全体をつなげて考える。
これからも
実務の中で経験したことや感じた違和感をもとに
「マーケティングとは何か」
「マーケターは何を考えるべきか」
を、自分なりに整理して書いていきたいと思います。
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