志望理由書を書くときの3つのポイント【大学受験】
「志望理由書がなかなか書けません。」
志望理由書を添削していると、このように打ち明けてくる生徒がいます。考えすぎて、結局何を書けばいいのか分からなくなってしまう生徒も少なくありません。
今回は、高校国語教員の僕が、志望理由書を書くときに意識してほしいポイントをまとめてみます。
結論
志望理由書を書く際に意識してほしいのは、次の3つです。
①「何を問われているか」を確かめる
②自分の経験と学びたいことを「なぜ」でつなぐ
③大学の理念は、自分の考えのあとに置く
文章を整えることよりも、僕はまずこの3つを絶対に意識してほしいと思っています。
志望理由と自己PRは問われている内容が違う
志望理由書の場合は「その大学で何を学び、なぜそこで学びたいのか」という点、自己PRの場合は「自分の強みが何で、それをどのような行動で示せるのか」という点がそれぞれ問われています。
例えば、話し合いで相手の意見をしっかりと聞いた経験を書くとします。
自己PRなら、「その話し合いで、自分がどう動き、その結果どうなったか」が中心になります。一方で、志望理由なら、「その話し合いから、何に疑問や好奇心を持ち、大学で何を学びたくなったのか」まで説明する必要があります。
このように、同じ経験を扱うとしても、志望理由書と自己PRでは内容が変わってきます。
経験と志望の間にある「なぜ」を飛ばさない
志望理由書では、経験と将来の目標を並べるだけでは、読み手に関係が伝わらないことがあります。
「読書が好きだから、言葉について学びたい」
これだけでも方向は分かりますが、何に興味があるのかはまだ見えません。
「同じ小説を読んでいても、その時の自分の気持ちや調子によって解釈が変わる。その違いを知りたい。だから、言語や表現を扱う授業に関心がある」
ここまで言葉にすると、学びたいこととのつながりが見えてきます(ちなみにこの例なら、本の名前を出すとさらに具体的になります)。
もちろん、自分を立派に見せるために、闇雲に話を作ってはいけません。自分が本当に考えたことを、読み手にもたどれる順番で書くことが大切です。
大学の理念への共感から書き始めると、後付けに見える
志望理由書を添削していると、
「貴学の〇〇という考え方に私は共感しました。なぜなら〜」
このような形で書いてある文章をよく見ます。これだと、「後付け感」が出てしまい、大学側から「とりあえず共感してるだけなんじゃないの?」と思われかねません。
そこで、「自分がしてきた経験から考えたこと」をまず述べてから、それを大学側の理念とつなげる書き方を僕は教えています。
「私は高校時代に〜な経験をして、⬜︎⬜︎を学びました。そのように過ごしてきた自分は、貴学の〇〇という理念に共感しました。」
型に当てはめると、「みんな同じ文章になるのではないか」という考えも分かります。それでも僕は、順番を決めた方が中身は自分のものになりやすいと思っています。同じ経験をした人はいないからです。
最後に
志望理由書を書き始める前に、先ほど挙げた3つのことを順番に自分へ聞いてみてください。
そして、先生から添削の指摘を受けたときも、それが3つのどれについての指摘なのかを分けてみてください。
問いがずれているのか、「なぜ」が抜けているのか、後付けに見えているのか。どれなのかが分かれば、直す場所は自然に決まります。
志望理由書は、何を問われ、どの説明が足りないのかが分かってこそ、書き直す意味があります。
