見出し画像

寺田和代「本と歩く アラ還ヨーロッパひとり旅」 第5回 イタリア・ナポリ篇(12)

イタリア・ナポリ篇(11)へ戻る
イタリア・ナポリ篇(1)(著者プロフィールあり)へ戻る
←寺田和代「本と歩く アラ還ヨーロッパひとり旅」マガジン top
←寺田和代「本と歩く アラ還ヨーロッパひとり旅」総目次
けいこう舎マガジンtopへ

(12)ナポリ湾から紺碧の地中海へ


 貸し部屋からフェリーが着岸する港まで歩いて15分。たった15分の道すがら、ウンベルト1世のガッレリア、王宮ヌオーヴォ城などの見どころがぎゅっと詰まって次々現れる。
ここは、『ナポリの物語 3』で語り手エレナとその家族が、初めてナポリに来た階層違いの婚約者を全員で案内したエリアだ。狭いエリアにどれほど見どころが詰まっているか実際に歩いて実感させられるものの、それを味わう余裕はなかった。

 1900年に完成した鉄とガラスのアーケード、ウンベルト一世のガッレリア
(マルティナの部屋から徒歩3分)

広いフェリー乗り場で目的のゲートにたどり着くまで緊張の連続なのだ。カプリ島、イスキア島など周囲に点在する島々、これから向かうアマルフィ海岸などさまざまな行き先別の数ヶ所のゲートから目的の便に乗り込むまで、なんと5人もの係員に確かめなければならなかった。

 やれやれセーフ、と甲板ベンチに座ると、向かい席のエストニア人だという夫婦に、ごく当たり前の口調で、中国のかた? と訊かれ、いいえ日本人です、と応える。以前はどの国を旅しても百発百中、日本人だと言い当てられていたのが、この20年ほどは、コリアン? とか、ニーハオ! などと呼びかけられてばかり。世界における日本の存在感や経済力の端的な反映だろうけど、私自身はそのことで以前よりずっと楽に旅できるようになっていた。なに人かわからない、という立場ほどソロツーリストにとって自由でいられることはない。

たくさんの便の中から間違えずに乗り込めてホッ。
帰れソレントへ〜♪ でおなじみのソレントを経てアマルフィ海岸へ

イタリア・ナポリ篇(13)へつづく

イタリア・ナポリ篇(11)へ戻る
イタリア・ナポリ篇(1)(著者プロフィールあり)へ戻る
←寺田和代「本と歩く アラ還ヨーロッパひとり旅」マガジン top
←寺田和代「本と歩く アラ還ヨーロッパひとり旅」総目次
けいこう舎マガジンtopへ


*このページの文章・写真の著作権は著者(寺田和代)に、版権は「編集工房けいこう舎」にございます。無断転載はご遠慮くださいませ。
もちろん、リンクやご紹介は大歓迎です!!(けいこう舎編集部) 


いいなと思ったら応援しよう!