ショートショート『信号機ぶどう味』
田原にか様のお題に参加します!
調子に乗って3回目です。
1、2回目を読んでなくても大丈夫です!
425字
あの青色を渡れば「バイバイ」、
そんな交差点の手前。
♪カッコウッコ カッコーコ カッコー!
面白いこと見つけたとこの子は喜ぶ。
「信号の音、何か変!」
「そう?」
「美味しいぶどう食べてヤッター!みたいな」
「何をどうしたらそうなるの」
「そう聞こえるもん!」
その感性はいつも独特だ。
「わたしも毎日、ぶどう美味しー!ってなってるもん!」
「はいはい…毎日… ?」
そんなブルジョワだったのか。
しかし、彼女は私のスクールバッグをポンポンと叩く。
中でいつもの甘味の小袋が跳ねる。
なるほど、流石に果物の方じゃなかった。
けど、
「あんた飴食べないじゃん」
「うん!でも、美味しいって思ってる毎日!」
すると、彼女はちょっとつま先立ちをして
私の視界がこの子でいっぱいになった。
ふっと吐息が近づいて、柔らかく味見される。
🐤ピヨ ピヨピヨ ピヨピヨー!
あ……渡り損ねた。
赤色の間、照れ隠しで彼女の感性にのっかる。
「こっちの音は?」
「うーん、羨ましいって言ってる!」
自分で言うなよ、もぉ……
お読みいただきありがとうございます。
最近、百合を咲かせてなかったなと思い、急ぎ書きました!
その他の信号機ぶどう味はこちら
その1|ショートショート『信号機ぶどう味』|とが戸賀
その2|ショートショート『信号機ぶどう味』その2|とが戸賀
【普段はこんなのを書いています】
