【美しさゆえの代償①】なぜ美人には友達がいないのか?または友達がいても、みな美人な理由
一般的には美人は得だと思われている。
美しいからこそ、人は寄ってくるものである。
一方で、「美人には友達がいない」というフレーズを聞いたことがあるだろうか。
グーグルで"Pretty Girl(かわいい女子 ≒ 美人)"と検索したら、ページの下の関連する質問に
「なぜ美人には友達がいないのか」と
「なぜ美人には美人の友達がいるのか」
という全く異なる質問が表示された。
いずれもPretty Punishment(プリティ・パニッシュメント)が関係している。直訳すると、「美しさが原因で受ける罰」だ。
Pretty Punishmentとは
Pretty Punishmentとは、「美しさが原因で受ける罰」という意味だ。
外見が魅力的であるがゆえに直面する不当な扱いや人間関係の悩みを指す言葉である。
また、Beauty Penalty(ビューティ・ペナルティ)と呼ばれることも。訳すと「美貌の罰」である。
「罰」とは制裁として不利益や苦痛を与えることである。
パッと見では、Pretty(美しさ)とPunishment(罰)は相反した言葉に見える。
そんな言葉が組み合わさる現象について掘り下げていく。
「美しさが原因で受ける罰」の例
以下のリストは、魅力的な外見を持つ人が受ける"罰"、つまり「美人で損すること」である。
・解雇される
・職場で嫉妬や偏見のターゲットになる
・仕事の実力がないと思われる
・謙虚にさせられる(自慢する、偉ぶることを許されない)
・社会的に孤立させられる
・知性が低いと思われる
・うぬぼれていると思われる
・「消費」「崇拝」されるだけの存在と見られる
以上の例を見ると、前回の記事で取り上げたPretty Privilege(プリティ・プリビレッジ)とは正反対である。
「『消費』『崇拝』されるだけの存在と見られる」というのは、身近な人を目の保養として見る、つまり人をモノ扱いするということだ。
それをObjectification(オブジェクティフィケーション)=客体化と呼ぶ。
友達を推すという「友達推し活」も客体化の一例と言える。
外見が良い人は実際は友達として親しくなりたいと思っていても、距離を置かれているように感じる。
なぜ美人には友達がいない?
インターネット上では、「美人の特権」に関してはよく議論されているが「美しさが原因で受ける罰」についてはまだ少ない。
インターネット上に出てきたばかりの比較的新しい概念・現象だからだろう。
または、インフルエンサーが「私はかわいいからこんなひどい目に遭った」と話せば、誰かしらが「あなたはそんなにかわいくないよ?」というヘイトコメントを残すのも予想できる。
これから紹介するインフルエンサーはSNS上ではなく、現実の世界での経験を語っている。
それを踏まえて、インフルエンサーが語る「美しさが原因で受ける罰」を見ていく。
①美人は「予備の友達」
以下の動画のタイトルは「なぜ美人はいつもバックアップフレンド(予備の友達)になるのか」だ。
YouTubeチャンネル:Pretty Girl survival Tips
動画タイトル:"Why Pretty Girls Are Always the Backup Friend" (Pretty Punishment)
サムネの右側の女性はTikTokのクリエイターで、「魅力的な女性はいつもバックアップフレンドだ」と主張している。
バックアップフレンド(Backup Friend)とは、都合の良い時やほかの予定がキャンセルされた時だけ連絡が来る、「予備」の友達のことである。
彼女は友達と仲良くなった後によくこう言われるそうだ。
"You looked like a bitch."「嫌な女に見えた」
"You were intimidating."「近寄りがたかった(威圧的だった)」
初めて会った時に、外見でこのように判断されるのである。
決まりきったフレーズである。美しいのが罪だと言いたいのだろう。
ほかにも、夜に友人(女性)たちだけで遊びに行く時、彼女だけ誘われなかった。
その理由を聞いてみると、「あなたの隣に並ぶと、男性が話しかけてくれないんじゃないかと思った」と言われたそうだ。
誰も美人に話しかけないし、遊びにも誘わない。
ほかの友達にも紹介されない。
だから外見が魅力的な女性は「予備の友達」になる。
彼女がいじわるそうに見えたり、近寄りがたいと思われるのは、本人の問題ではない。
このTikTokのクリエイターも、自身が知っている美人の多くは本当は性格が良いのに、このような理由で友達がいないと話している。
このエピソードをYouTubeクリエイターがより深く掘り下げている。
多くの人々が、自分の顔や身体にコンプレックスがあり自信がないことで、外見が魅力的な人をグループから積極的に追放・仲間はずれにする。
しかし、遊びに誘われないのは自分が悪いのではないか?と、美しい人たちは自分を責める。
そしてより孤立することになる。
「美人には友達がいない」というのは、「社会的に孤立させられる」からそうなるのである。
TikTokのクリエイターの友達の気持ちも理解できる。
美人と一緒に行動すれば、常に外見を比較される。
美人は脅威なのである。
②美人は利用される
次の動画も同じYouTubeチャンネルからだ。
タイトルは「人々が求めているのは美人を利用する権利であって、友情ではない」だ。
YouTubeチャンネル:Pretty Girl survival Tips
動画タイトル:People Want Access to Pretty Girls, Not a Friendship
前回の記事で外見が魅力的な人は普通の人より得をするとお話しした。
無料でものをもらったり、行列に並ばなくて良かったり、異性に話しかけられたり。
それを知っている多くの人がその待遇や恩恵を利用するために、魅力的な人と友達になろうとする。
通常、誰かと友達になりたいと思う時、その人のことを知りたいと思うものだ。仲良くなると、お互いを気にしたり、大事にしたりするのが友達である。
ところが、このような関係性では美人は大事にされない。
なぜなら、人は自分の利益のために美人に近づくからだ。
YouTubeのクリエイターは、この現象を心理学の単語である、Instrumental Relating(インストゥルメンタル・リレーティング)と表現している。
意味は、「手段的な関係性」である。
「Instrumental relating」は、人間関係において深い情緒的絆よりも、特定の目的達成、利益、利便性を優先する「手段的な関係性」を指します。相互の利益(自己利益など)が主な目的であり、関係そのものが目的ではない点が特徴です。
主な特徴は以下の通りです。
・目的志向: 相互の便益や特定の目標達成が目的。
・利便性と利益: 自己利益や互いの利益を最大化するために関係を利用する。
・情緒的絆の欠如: 親密さよりも、実用性が重視される。
この定義では「相互の利益」と書いてあるが、美人との友情においては、一方的な利益だ。
助けてほしい時や話を聞いてほしい時に、無視されたり適当にあしらわれたりした時、美人は一方的に利用されていたんだと気づく。
サムネイルに"Let's catch up!"「またお茶しよう!(近況を報告し合おう!)」と書いてあるように、そう言われて結局連絡なし、というのが想像できる。
コメントには「夜に遊びには行くけど、日中一緒に何かすることはない」と書いてあった。加えて「何かほしい時にだけ呼ばれる」とも。
夜遊びに行くというのは、おそらく、バーやクラブのような場だろう。外見が魅力的な人が夜に遊びに行く時に誘われるということは、男性に声をかけられることが目的だからと推測できる。
なぜ美人には美人の友達がいる?
次は「なぜ美人には美人の友達がいるのか」についてだ。
①美人だからこそ言える
以下の動画では、「美しさが原因で受ける罰」を経験した人が得た教訓を紹介している。
それが「なぜ美人には美人の友達がいるのか」につながる。
YouTubeチャンネル:Pretty Girl survival Tips
動画タイトル:should pretty girls only have pretty friends?
TikTokのクリエイターは以前は誰とでも友達になっていたそうだ。
が、そこで気づいた。
自分を裏切るのはいつも外見があまり魅力的ではない人たちだと。
一方、彼女と同じように美人には裏切られたことがないと話している。
外見が魅力的な人は自分が美しいことを知っていて、自信を持っており、それに満足している。だが、そうではない人は彼女に嫉妬したり、彼女のスタイルをコピーしたりする。
加えて、外見に気を配り時間を費やすというのが彼女のモットーのため、その習慣がない人とは友達になれないと言っている。
ちなみに、服装やメイクを真似したり、SNSで似たような雰囲気・ポーズの写真を投稿したりする人のことをIdentity Thief(アイデンティティ・セフト)=アイデンティティの盗用をする人と呼ぶ。
本来のIdentity Thiefとは「他人のアカウントを悪用する人」「なりすましをする人」という犯罪行為をする人だ。
これだけSNSに重きを置く現代ならば、自分を真似している人をこう呼びたくもなるだろう。
たくさんの人が外見が魅力的な人は親切だと期待する。
しかしながら、実際に優しくなかったら悪者にされる。
このTikTokのクリエイターのように、友達になりたい人を誰でも受け入れると、いずれ友情を維持するのに疲れてバーンアウトしてしまう。
だから、外見が魅力的な人は嫉妬や偏見を持たれないように、自分に似た自信を持っている美人と友達になることで、面倒な人間関係や対人トラブルを避けるのである。
②社会学では当たり前のこと?
"Why do attractive girls tend to hang out with other attractive girls?"
「なぜ魅力的な女の子は、ほかの魅力的な女の子と付き合う傾向があるのか?」というRedditの投稿を見つけた。
出典:https://www.reddit.com/r/AskWomen/comments/2ajhmd/why_do_attractive_girls_tend_to_hang_out_with/
質問者は、高校生の頃を思い出したと書いているため「なぜ外見が魅力的な高校生は自分に似た人たちとつるむのか」という点を忘れずに、投稿時の2014年の時代背景も考慮して、投稿の返信をまとめた。
<共通の関心>
学校の魅力的な女子グループは完璧な顔立ちでスタイルも良くていつも華やかだった。しかし、彼女たちがメイクもせず古くて汚れたスウェットを着ていると、普通の人と変わりない。彼女たちが団結する理由は美容に関して同じくらいの興味を持っており、外見を優先事項の1つにしているからである。共通の興味があるから仲良くなるのである。
魅力的な友達が崇拝される一方で、魅力に欠ける女子だけが常に無視されるのは辛いことである。逆に、あなたが友達より魅力的なら、友達を傷つけないように細心の注意を払わなければならない。同じ「レベル」の友達同士ならこのようなことは起こらない。
<経済的・社会的背景の一致>
おそらく社会経済的な要因である。肌、歯並び、服、髪型などをきれいに維持するにはお金がいる。おそらく彼らは似たような家庭で育ち、両親の収入も同じくらいだったのだろう。魅力以外の共通点が彼らを友人にし、その共通点が彼らを魅力的にしていたのである。
社会心理学ではこれを「暗黙のエゴイズム」と呼ぶ。人は見た目や性格も自分と似ている人と一緒にいることを好む。恋愛関係でも言えることである。
これらを読むと納得できる。
まるで、映画「ミーン・ガールズ(Mean Girls)」(2004)のプラスチックスについて語っているようだ。
ティーンエイジャーの社会で起きているといっても、大人の世界もさほど変わりないと考えられる。
なぜなら、環境が学校から職場に変わったとしても、人の本来の競争意識やコンプレックスの問題は常に存在するからである。
最後に
果たして、美人でいることは得なのか損なのか。
結果は、どちらもだ。
今は「かわいいが正義」の風潮があるが、実際にかわいくなったら周りの目や反応は変わる。
それが「美形の特権」になるか、「美しさが原因で受ける罰」になるかは選べない。
なぜなら、周りがあなたをどう捉えるかで変わるからである。
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