中3娘、目は開いてるのにダラ~ン💧な授業中。
あれは、娘が中3だった頃の話。
ある朝、娘が学校へ出たあと、テーブルの上を見ると……
お弁当がある。
水筒もある。
中3娘、弁当と水筒を置いたまま学校へ行った。
……丸腰だ。
学校へ何しに行ったんだ。
届けようか、どうしようか。
以前、寒空の下をチャリで弁当を届けたことがある。
そのとき娘に、
「忘れちゃったら、別に届けなくても
一食くらい平気だからっ!」
と、若干迷惑そうな顔をされた。
……はいはい。
そういうことね。
なので今回は、届けないつもりだった。
ところがパパが、
「どうせ車で出かけるついでなんだから、届けてやりゃいいじゃん」
と言う。
出た。
甘々なバカ親。
私はそう思ったが、結局、弁当と水筒を持って学校へ向かった。
校門をくぐると、昇降口に娘の担任の先生がいた。
この先生は、その年から担任になった美術の先生。
それまで2年間担任だった先生とは違う。
なんというか、飄々としている。
そして、ちょっと変わっている。
家庭訪問のときもそうだった。
テーブルを挟んで私と向かい合って、娘の話をしていたのだが、突然、
「いい名前ですね~~~~」
と、娘の名前をものすごく褒めてくれた。
そして、
「これ、誰がつけたんですか?」
「私です」
「お母さんですか?」
「はい」
そこから名前の由来やら何やらを掘り下げていく。
いや、先生。
家庭訪問ですよ。
そこ、そんなに掘ります?
成績とか。
学校での様子とか。
そういう話は……?
と思っているうちに、完全に名前の話になっている。
成績より名前。
学校生活より名前。
なんだ、この先生。
でも私は、こういうところが結構好きだった。
そして、これはあくまで噂なのだが、帰りの電車で缶チューハイを飲みながら帰っているらしい。
……。
やっぱり、なんとなく納得。
そんな先生なので、先生嫌いの娘も、この先生には若干素直だった。
たぶん、「こうあるべき」という押し付けがましい正義感が、この先生にはなかったからだと思う。
ちなみに、娘は以前の担任には、こんな感じだった。
🔗「中2娘。面談で謝った母に逆ギレ 『何でママが謝るのっ!!』」
https://note.com/19691108n/n/n92c66cb1a32c
そんな先生に、
「すいません、お弁当忘れてしまって……お願いします」
と紙袋を渡す。
すると先生、
「オッス!」
と受け取った。
……オッス。
昭和か。
私はそのまま帰ろうとした。
すると、
「あ! お母さん!!」
と呼び止められた。
「最近、具合悪いですか?」
「いえ、とくには……」
「じゃ、寝不足してますか?」
そこで私はハッとした。
「あの子、授業中、寝てます?」
先生は、
「寝てはいません!」
と言った。
おお。
寝てはいないのか。
ちょっとホッとした。
……と思ったら、
「でも、
ダラ〜ン💧となってます笑」
と。
うわっ!
ダラ~ンですか……。
寝てはいないのに?
それはそれで、どういう状態なの?。
目は開いている。
でも、ダラ~ン。
……なんだそれ。
家に帰って、娘の生活を改めて考えてみた。
このひと月くらい、毎晩、就寝は午前2時から3時。
朝は7時半から二つの目覚まし時計が交互に鳴る。
5分おきに止める。
また鳴る。
また止める。
そして私に声を掛けられ、なんとか8時に起きる。
8時20分ごろには家を出て、8時40分のHRに滑り込み。
……毎朝、遅刻とのチキンレース。
6時間授業を終え、帰宅は16時前。
そこから、自分で決めた「パソコンは1日30分」を守って30分。
16時半過ぎになると、
「18時に起こして」
と言って、1時間ほど仮眠。
18時に夕飯とシャワー。
19時から塾。
帰宅は22時半ごろ。
少しだけ録画番組を見て、
23時過ぎから、また机に向かう。
そして午前2時。
または3時。
……一日のどこに「睡眠」という項目が入っているんだ。
しかも、この頃は絶賛反抗期。
態度が悪いのは、まぁ、いつものこと。
なのに、勉強だけはものすごくする。
夜中まで机に向かっている姿を見ていると、
「この子、人間じゃなくて、勉強するアンドロイドなんじゃないか」
と思うことすらあった。
勉強のプログラムだけは、異常に性能がいい。
しかし、人間としての愛想は、
現在、メンテナンス中。
そういえば、以前も、先生に褒められた話をしただけでキレられたことがある。
🔗「中2の娘は、褒められてもキレる。」
https://note.com/19691108n/n/n2185e05383c4
そんなある日、いつものように態度の悪い娘に、とうとうパパが腹を立てた。
「お前!!
勉強だけできりゃいいってもんじゃね~んだよっっ!」
そして、
「いい加減 寝ろっ!!」
と。
いや、パパが怒ったのは、睡眠不足が心配だったからではない。
単純に、態度が悪すぎて腹が立ったのである。
そこに
「勉強だけできりゃいいってもんじゃねぇ!」
が乗っかった。
でも結果として、
「もっと勉強しろ!」
ではなく、
「いい加減 寝ろ!」
なのである。
受験生なのに。
我が家、方向性がちょっとおかしい。
私も、こんな生活を続けていて大丈夫なんだろうかと、少々心配していた。
自室を与えていなかったので、家族が寝静まった夜中のほうが集中できるのも分かる。
本人に任せていたから、あまり口出しもしなかった(正直には出せなかった)。
だから、見守るしかなかった。
そんな娘が、学校でどうしているのか。
私には見えない。
でも、先生には見えていた。
「寝てはいません。
でも、ダラーンとなってます笑」
……なるほど。
あれだけ寝ていなければ、
そりゃダラ~ンにもなる。
いや、
むしろ、よく寝ずに座っていられるな。
目は開いている。
意識は……どこかへ逃亡中。
家では反抗期。
勉強するときはアンドロイド。
学校ではダラ~ン。
そして母は、弁当を忘れた娘に届けるかどうかで朝から悩む。
……。
そんな受験期の中3娘であった。
それからの娘の高校受験・戦記
▶「『先生は商売だから⋯』と言った中3娘が、覚悟を決めた!」
▶「揃いのユニフォームに『必勝』鉢巻き。中3娘、いよいよ出陣。」
▶「出陣した中3娘。戦場でまさかの迷走。国立入試で大混乱。」
我が家の子育てを最初から読むなら
夫婦ともに高卒。
教育に詳しかったわけでも、特別な教育方針があったわけでもありません。
悩んで、失敗して、迷いながら二人の子どもを育て、結果的に二人とも慶應大へ。
我が家の子育ての原点を書いた記事です。
