刑務所で仮釈放はどれくらい貰える?仮釈放までの流れを解説
刑務所内では受刑者同士が仮釈放についてよく話をしています。一日も早く出たいので気になるのでしょう。
そこでこの記事では、刑務所で仮釈放はどれくらい貰えるのか、そして仮釈放までの流れを解説します!
仮釈放の相場
懲役10年以上の受刑者が、仮釈放を3年貰えたなんて話を何かで聞いたことがありますが本当なのでしょうか?
結論から言えば可能性はゼロではありませんが、懲役10年以上の受刑者が100人いたとしたら、仮釈放が3年貰えるのは全体の0.1%あるかないかのレベルで基本的にはあり得ません。
喜連川社会復活促進センターの刑務所で働く幹部刑務官の話では、仮釈放は最高でも1年6ヶ月でほとんどの受刑者は3ヶ月〜1年が相場だそうです。
最高の1年6ヵ月も、同じ刑務所に1000人の受刑者がいたとしたら10人程度の割合。全体の1%の受刑者に該当しますので極めて稀なケースです。
仮釈放が1年貰える受刑者は全体の20%程度で、3ヵ月〜6ヵ月が全体の60%程度を占めます。
刑務所には懲役3年以下の受刑者が多く居て、懲役3年の受刑者が仮釈放を1年貰うことは経理工場だとそこそこあります。
仮釈放が多く貰える工場がある
仮釈放は3ヵ月〜1年程度貰えるのが相場です。
一般的な生産工場では3ヶ月〜6ヶ月が相場ですが、経理工場では仮釈放を6ヶ月〜1年貰うことが圧倒的に多いです。
経理工場なら基本的には最低6ヶ月は貰えると思って大丈夫かと思います。
その理由は、生産工場は免業日(休日)がカレンダー通りで土日祝は工場が休みです。
炊場、衛生係、内掃なんかの経理工場では配食の仕事が毎日あったり、炊場は毎日受刑者の食事を作るので完全な免業日がローテーションで月に1〜2回しかありません。
免業日が少ない分それだけ働くわけなので、一般の生産工場よりは仮釈放の貰える日数も多くなる傾向にあります。
これは実際に幹部刑務官にも聞けた話なので間違いないですね。
但し例外もあって、刑期そのものが短い受刑者(懲役1年6ヶ月以下)は、例え経理工場であっても6ピンにあたる3ヶ月程度しか貰えないです。
更生保護施設へ行く場合も仮釈放は貰える
仮釈放は更生保護施設へ入所希望する受刑者も貰えます。
意外と受刑者の間でも知らない人がいますが、更生保護施設の場合は例え経理工場だとしても、仮釈放は最大6ヶ月しか貰えません。
何故なら更生保護施設は原則6ヶ月までしかいられません。その為、更生保護施設に入所する場合は仮釈放が6ヵ月までしか貰えないのです。
無期懲役の受刑者は本当に仮釈放は貰えるのか?
無期懲役でも仮釈放は理論上は貰えます。終身刑ではなく無期懲役なので仮釈放を申請することが可能なのです。
現在、有期刑の最長は懲役30年(拘禁刑30年)です。
懲役30年と無期懲役を比較した場合、懲役30年のほうが刑期的には軽くなるので、無期懲役の場合は最低でも30年以上は受刑生活を送ることになります。
では、無期懲役の受刑者が30年以上受刑生活を送れば本当に仮釈放が貰えるのかと言えば、限りなく0に近いのが現実です。
無期懲役の受刑者には高い壁がいくつもあり、その壁を全て乗り越えた先にようやく仮釈放という3文字が見えてきます。
その高い壁とは帰住地と身元引き受け人です。
仮釈放の条件には、帰住地があること、身元引き受け人がいること、罪を認め反省していること、懲罰を何度も受けてないこと、有期刑であることの5項目があります。
これらの全てを満たしていないと仮釈放は貰えません。
無期懲役の受刑者は基本的には生命犯です。それも悪質性の極めて高い犯罪者であり、受刑者の家族は息子、娘であろうと縁を切ることも普通にあり得ます。
ニュースで報道されて犯罪者の家族は地元には居られなくなり引越しをするケースも多々あります。
そのまま受刑者と連絡を断てば、無期懲役の受刑者は家族がどこにいるのかも分からなくなります。
仮釈放を申請しようと思っても、家族がどこにいるのかわからないので帰住地や身元引き受け人も決まりません。
30年以上という長い年月が経過すれば、既に家族が亡くなっていることも当然考えられますよね。
こう言ったケースが圧倒的に多いので、ほとんどの無期懲役の受刑者は仮釈放の申請すらできないのが現実です。
仮にこの高い壁を乗り越えて奇跡的に家族と手紙のやり取りを永続し、帰住地の件、身元引き受け人の件がクリアできたとしても更なる高い壁があります。
仮釈放はあくまでも仮の釈放なのです。
刑罰は満期を向かえるまで仮釈放中も続いています。無期懲役は期限なしの懲役刑なので、実質的には生涯満期を向かえることはほとんどなく、無期懲役の受刑者は一生刑罰が続くことになります。
その為、更生保護施設を帰住地にすることは原則できなくなります。
一般的な更生保護施設は原則6ヵ月(最長1年)までしかいられないので、いずれは出ていかなくてはならず、そうなると刑務所へ戻る以外方法はなくなります。
特例的に無期懲役の受刑者を受け入れてくれる更生保護施設も現在は存在するようですが、全ての受刑者を受け入れるだけの体制は整ってはおらず、極めて例外的な処置となります。
帰住地が家族の家だとしても、親が亡くなったりしたら身元引き受け人はいなくなります。
身元引き受け人は受刑者の監督責任も生じます。そうなると受刑者は再度刑務所へ戻ることになります。
無期懲役の受刑者が30歳で犯罪を犯したとしたら、60歳以上にならないと仮釈放の申請ができません。
受刑者が60歳だとしたら親は80歳以上でしょう。親がすでに亡くなってる可能性もあるし高齢者なのであと何年生きられるかもわかりません。
親がいなくなれば再度刑務所へ戻ることになる。そう考えるとめちゃくちゃ仮釈放の壁は高いと思いませんか?
こういったことを当然ですが仮釈放を審査する保護観察官も考えるわけです。
仮釈放を許可しても逃亡の恐れもあるし、再度犯罪を犯す可能性もある、みずからの命を断つ可能性もあります。
また、無期懲役の受刑者というのは反省すらしない受刑者も多くいます。完全に開き直って法廷で暴言を吐いたりしている被告人とかたまにいますよね。
そうなると仮釈放の審査会では当たり前ですが許可されません。
それ故に総合的に考えた場合、現実は相当厳しく、無期懲役の受刑者の99%以上は獄中で生涯を終えることになります。
これが無期懲役受刑者の現実なのです。
仮釈放までの流れ
仮釈放の申請自体は基本的には刑務所へ入所してから概ね一ヶ月後くらいにできます。
申請用紙に帰住地の住所、身元引き受け人の名前を書いて提出するだけで完了します。
帰住地がない場合、身元引き受け人がいない場合は更生保護施設を希望すれば申請できます。
申請してから数ヶ月後くらいに帰住地が決まったかどうかの連絡が必ず来ます。
その時に帰住地が問題なければ決定となり、問題があれば再度申請という流れになります。
仮釈放が近くなると、保護観察官の職員による仮面接が刑務所内で必ずおこなわれます。
概ね仮釈放の3ヶ月前くらいに仮面接がありますね。
仮面接が問題なければ、次に本面接が仮釈放の2ヶ月前くらいにあります。本面接まで来たらよっぽど暴言を吐いたりしない限りは確実に仮釈放は決まります。
仮面接や本面接で聞かれることは事件についての事です。
何故このような事件を起こしたのか、被害者がいる場合は被害者に対して今はどう思っているのか、刑務所を出たらどうする予定か、今現在の気持ちなどを聞かれます。
この時に最重要となるのが反省の弁です。
反省しているかどうかが仮釈放が許可されるかどうかの一番重要な点なので、私は悪いとは思っていませんだとか、相手が悪いだとか、反省の態度が全く見えないと仮釈放は許可されません。
本面接を経て仮釈放が決定となると、法務省から仮釈放決定通知書が刑務所へ送られます。
この時の日付を見たら本面接直後に決定となっていたので、本面接が普通に完了すればすぐに決定となっているようですね。
因みにこの決定通知書は、釈前へ行ったときに順守事項などの通知書と一緒に貰えます。
本面接が完了したら家族などに手紙で知らせて大丈夫です。概ね二ヶ月後に仮釈放となるのでそのことを伝えたら喜ぶかと思います。
仮釈放の2週間前になると基本的には釈前がある居室棟へ行くことなり、この日から刑務作業は免除となります。
そして2週間後に釈放され出所という流れになります。
まとめ
仮釈放を多く貰いたい懲役3年以上の受刑者は、経理工場へ配役になれば最大で1年程度の仮釈放はかなり現実的に貰えます。
経理工場で懲役2〜3年の受刑者は、全体の9割が最低6ヵ月以上は貰えますので3〜4ピンは固いですね。
(3ピンとは刑期の1/3、4ピンとは刑期の1/4の仮釈放が貰えるという隠語)
一方で、無期懲役の受刑者が仮釈放を貰うことは現実的には厳しい状況だと少しは理解していただけたかと思います。
仮釈放を貰いたい受刑者は、裁判の時の発言なども保護観察官は全て把握していますので、必ず刑務所では反省をして反省の態度を示すことが重要となります。
