娘の定位置は「ゴムボール」の上。遊びと学びを解析した、父の戦略的育児。
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娘は小学生になって、家で過ごす時間のほとんどをゴムボールの上で過ごしている。こうなったのには理由がある。
幼稚園児の時は、リビングのハンモックが彼女の定位置だった。きっかけは「パパ、つまんない」という娘の一言。確かに寝転んでYouTubeを見ているだけではもったいない。バランス感覚を養い、身体能力の強化にもつながるかもなと思い、ハンモックを与えたのだ。
ぶらんぶらんと揺れながら、時にはアクロバティックな動きもする娘。ヒヤヒヤしたが本人は楽しそうだった。「第二の母親」を自負している私の母親が「ほぼ曲芸の域だね」と笑っていたほどだ。
しかし、小学生になり体も大きくなると、さすがに限界が来た。妻からNGが出て、ハンモックは撤去となった。
「パパ、つまんない。またハンモック出して」
「さすがにちょっときついね。マンションだし、階下の人に迷惑になるから」 「えー……」
「ちゃんと考えるから、パパに任せて」 「うん、よろしく」
娘の満足も大切だが、ハンモックが身体強化に役立っていたのは事実だと私は考えている。娘の身体能力テストの結果や、水泳のコーチからの評価は平均以上。本人の才能もあるだろうが、日々の「積み重ね」の結果でもあるはずだ。
「日々の習慣に組み込める、代わりの仕組みはないか」
思案していたある日、実家でヒントを見つけた。70歳を過ぎた私の母親が、運動不足解消にとバランスボールに乗りながらテレビを見ていたのだ。「結構きついのよ、これが。いい運動になるわよ」と、じんわり汗をかいている。
「これだ。でも、大人用は大きすぎて危ないな」
ググって調べると、子供には40cmサイズがちょうど良いらしい。さっそく妻に相談すると、「あるよ。最近めっきり活躍しなくなったけどね」と、クローゼットの奥からかつてのゴムボールと空気入れを出してくれた。
空気をパンパンに入れたボールを娘に渡すと、彼女はボヨンボヨンと跳ねながら「面白いかも!」と気に入った様子。それ以来、彼女はYouTubeを見る時も、このボールと戯れるようになった。
「パパ、見て!」 呼ばれて行くと、娘はゴムボールの上に膝立ちでバランスを取りながら、両手をゆっくりと広げていた。 「まだ3秒しかできないけどね」 「いやいや……インナーマッスル半端ないな」 母からは「新たな曲芸を身につけたね」と、また笑われてしまった。
「わからない」の正体を解析する
「さっき教えたでしょ!」
ついつい口に出てしまうこの言葉。実は、教える側の「解析不足」かもしれません。
ある日、娘の勉強を見ていた妻が「わからなかったら聞いてね」と言っていた。 「ママ、わかんない」 「はいはい、どれどれ」
そんなやり取りが数回続いたあと、ついに妻が声を上げた。 「さっきも教えたでしょ! 同じこと何度も聞かないで」
ここで、私が間に入った。
「ちょっと待って。『わからなかったら聞いて』と言ったのはママだよね。娘はわからなかったから聞いた。それに対して『何度も聞くな』と言うのは、少しおかしいと思うよ」 「……」 「同じことを何度も聞くのは、理解していないということ。それは教える側の説明にも問題があると思わないか?」
妻は「確かにそうだね、ごめん」と理解してくれた。大人にとって当たり前のことでも、娘にはまだ難しいことばかりなのだ。私は娘に向き直った。
「パパがいる時は、交互に質問してもいいよ。それから、分かったというのは『その場しのぎの正解』を出すことじゃないんだ。次に同じ問題が出た時、自分一人の力で解けるようになる『再現性』こそが本質なんだよ」
「今度からは、『次は自力で解けるようにするには、どう考えればいい?』という聞き方をしてみるといい。はじめから出来る人はいない。そういう積み重ねが、やがて本物の力になるからね」
「うん、そうする。ママ、ごめんね」
娘の素直な言葉に、リビングの空気がふっと緩んだ。
勝負は、小学生相手でも「本気」で。
最近、娘に「リバーシ(オセロ)」を教えてと言われた。友達の間で流行っているらしい。やり方は知っているから、勝てる方法を教えてほしいという。
私の「解析」に火がついた。オセロは子供の頃、姉と徹底的にやり込んだ極意がある。
「いいか、これは一対一のゲームだ。自分が置くことばかり考えず、常に『相手がどこに置けるか』を考えるんだ。相手の置く場所を潰し、自分だけが置ける状態を作るのがベストだ」 「こらこら、小学生に何を教えてるの」妻のツッコミが入るが、私は引かない。
「小学生だろうと、勝負は勝負。勝ちたいと願う相手に、どう勝てるかを教えるのは悪いことじゃないよ」
相手がどこに置きたいかを考えることは、相手の立場に立って俯瞰して物事を見る訓練でもある。勝負に勝つための戦略は、実は他者を理解するための第一歩なのだ。
「本当に娘のことには一生懸命だよね」 「何か問題でも?」
私は笑って返した。
バランスボールでインナーマッスルを鍛え、勉強で思考のフォームを整え、リバーシで戦略を練る。 全てに共通するのは、**「目先の事象に振り回されず、本質を掴む力を養う」**ということ。
娘が将来、どんな荒波にも一人で漕ぎ出せるように。私は今日も、リビングで本気の解析を続ける。
あとがき:皆さんの「わが家のルール」も教えてください
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 「戦略的育児」と呼んで仕組み化を進めていますが、その根底にあるのはいつも、娘が自分で答えを見つけるまでの試行錯誤を、いかに面白がるかという点にあります。
皆さんのご家庭では、お子さんの「わからない」や「上手くいかない」に、どんな仕組みや言葉をかけていますか? ぜひコメント欄で教えていただけると、私の解析の大きなヒントになります。
この記事が少しでも「面白いな」「役に立ったな」と感じていただけましたら、「スキ」や「フォロー」をいただけると、執筆の大きな励みになります!
また、もし「避雷針パパ、もっと娘のために頑張れ!」と思っていただける方がいらっしゃれば、サポート(投げ銭)もいただけると、娘の次の「解析機材(遊び道具)」の軍資金にさせていただきます(笑)。
これからも、父娘のリアルな奮闘記を綴っていきます。
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無力さを知ったあの日から、もっと強く守ると決めた。
頂いたチップは、娘の笑顔を最大化する「仕組み」への投資と、娘への贈り物のために大切に運用します。戦略家パパ、娘のために全力で走ります。