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⭐️【まとめ】経営理念は現場から生まれる|社長の経験・失敗・時間から考える経営理念10回シリーズ


経営理念というと、
「会社の存在意義を考えましょう」
「ミッション、ビジョン、バリューを言葉にしましょう」
という話になりがちです。

もちろん、それも大切です。
しかし私は、中小企業の経営者と話していて、ずっと違和感を持っていました。

10年、20年、30年と会社を経営してきた社長に対して、
「さあ、これから経営理念を作りましょう」
というのは、少し違うのではないか。

社長は、それまで理念なしで経営してきたのでしょうか。
そんなことはありません。

社員を採用した。
人が辞めた。
お客様から無理を言われた。
資金繰りに苦労した。
大きな仕事を断った。
人に裏切られた。
誰かに助けられた。
何度も判断を間違えた。
そして、何度もやり直してきた。

その一つひとつの経験の中で、
社長はすでに、
「何を大切にするのか」
を決め続けています。

私は、そこに経営理念の原石があると思っています。

だから、
経営理念は「作る」のではなく、現場から掘り起こす。

そんな考えから、この10回シリーズを書きました。


第1回

松下幸之助は、本当に「理念」から経営を始めたのか

松下幸之助は『実践経営哲学』で、
「まず経営理念を確立すること」
と説いています。

しかし、幸之助自身の人生を見ると、最初から完成された経営理念を持って経営を始めたわけではありません。

現場で苦労し、経営し、人を雇い、失敗し、その経験を積み重ねた後に、経営哲学として言葉になっていった。

理念が先なのか。経験が先なのか。
このシリーズの出発点です。

▼第1回



第2回

経営理念は「作る」のではなく、社長の経験から掘り起こす

20年間会社を経営してきた社長には、すでに何千回もの決断があります。

どんな仕事を受けるのか。
誰を採用するのか。
何を断るのか。
誰を守るのか。
何に投資するのか。

その判断の裏側には、その社長なりの価値観があります。

だから、
「理念は何ですか?」と聞く前に、社長が歩いてきた人生を聞いた方がいい。

経営理念をゼロから作るのではなく、すでにあるものを掘り起こすという話です。

▼第2回



第3回

経営者は「成功」より「失敗」を棚卸しせよ

経営者のプロフィールには、成功実績が並びます。

売上○億円。
社員○人。
創業○周年。
もちろん、それも大切です。

しかし、その人の経営哲学を知りたければ、
成功した話より、失敗した話を聞いた方がいい。

社員が辞めた。
大口顧客を失った。
資金繰りに苦しんだ。
無理な仕事を受けて社員を疲弊させた。

そうした痛い経験から、
「二度とこれはしない」
という経営原則が生まれます。

▼第3回



第4回

孔子も最初から『論語』を持っていたわけではない

孔子というと、『論語』という完成された思想を思い浮かべます。

しかし、孔子も最初から『論語』を持って人生を始めたわけではありません。

先に人生がある。
人との出会いがある。
迷いがある。
失敗がある。
そして後から、思想が言葉になった。

これは経営者も同じではないでしょうか。

経験が先。言語化は後。
理念を考える順番について書きました。

▼第4回



第5回

幸之助はなぜ「人をつくる」にたどり着いたのか

松下幸之助の有名な考え方に、
「物をつくる前に人をつくる」
があります。

しかし、これも単なる美しい人材育成論として考えると、本質を見失うと思います。

会社が大きくなれば、社長一人では経営できない。
人を育てなければ、事業そのものが成長しない。

だから、
人材育成は経営そのものになる。

さらに、人を育てる時間は、未来の社長時間を生み出す投資でもあります。

▼第5回



第6回

人に任せるとは「他人の時間」を使えるようになること

社員を10人雇っていても、
判断するのが全部社長なら、
会社は社長一人の24時間を超えられません。

作業だけを任せる。
最後の判断は全部社長。
これでは、社員が増えるほど社長が忙しくなることさえあります。

私は、
組織とは、社長の時間を増幅する装置
だと考えています。

社員の「手」だけではなく、
考える力、判断力、経験、そして時間まで会社の力に変える。

それが、本当に任せるということではないでしょうか。

▼第6回



第7回

社長の手帳を見れば、本当の経営理念が分かる

「社員を大切にする」
と言っている。
ところが、社員と向き合う時間がない。

「未来を創造する」
と言っている。
ところが、毎日顧客対応で終わっている。

「人材育成を重視する」
と言っている。
ところが、全部社長が判断している。

私は、
社長の手帳は、経営理念の実行記録
だと思っています。

人は言葉では立派なことを言えます。
しかし、
時間はごまかせません。

▼第7回



第8回

理念を掲げても会社が変わらない本当の理由

立派な経営理念を作った。
ホームページにも載せた。
朝礼でも唱和している。
それなのに、会社が変わらない。

私は、その理由はかなり単純だと思っています。
理念が、日々の判断基準まで降りてきていないからです。

理念

判断基準

行動

仕組み

時間配分

ここまでつながって初めて、理念は経営で使えるようになります。

▼第8回



第9回

現場→理念→現場――中小企業に必要な経営の循環

理念は現場から生まれる。

しかし、理念を作って終わりではありません。
今度は、その理念を現場に戻す必要があります。

私は、この流れをこう考えています。

現場

経験

原則

理念

判断基準

行動

仕組み

時間配分

現場

そして、そこでまた新しい経験が生まれる。

大切なのは、
「理念のある会社」ではなく、「理念が回っている会社」をつくること。

▼第9回



第10回

時間の使い方から経営を変える「時間工学®」とは何か

シリーズの最後は、私自身の専門である、
時間工学®
につなげました。

時間工学®は、単なる時間管理ではありません。
スケジュール帳をうまく使う話でもありません。

社長が一週間、何に時間を使っているのか。
その仕事は本当に社長がやるべきなのか。

何を任せるのか。
何をやめるのか。

どこに未来投資時間を確保するのか。

時間の使い方を入口に、経営構造そのものを見直す。
それが時間工学®です。

▼第10回



10回を通じて、一番伝えたかったこと

このシリーズを書きながら、改めて思いました。

経営理念は、きれいな言葉を考えることではありません。
社長が歩いてきた経営の中にある。

苦労の中にある。
失敗の中にある。
何度も迷った決断の中にある。

そして、
そこから掘り起こした理念は、
未来の経営に使わなければならない。

誰と仕事をするのか。
何を断るのか。
誰を育てるのか。
何を任せるのか。
何に投資するのか。

そして、
社長自身が何に時間を使うのか。

私は、ここまでつながって初めて、
経営理念が「額に飾る言葉」ではなく、
経営そのもの
になると思っています。

現場から理念が生まれる。

理念から判断が生まれる。

判断から行動が変わる。

行動から時間の使い方が変わる。

そして、時間が変われば会社が変わる。

これが、この10回を通じて私が伝えたかったことです。

経営理念を新しく「作ろう」とする前に、
一度、ご自身が歩いてきた経営を振り返ってみてはいかがでしょうか。

あなたが一番苦しかったとき、何を守りましたか。

一番悔しかった失敗から、何を学びましたか。

どれだけ儲かっても、やりたくない仕事は何ですか。

そして、その大切なもののために、今、本当に時間を使っていますか。

その答えの中に、
あなた自身の経営理念が埋まっているのかもしれません。


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