南鳥島で核ごみ処分の文献調査 経産省が小笠原村に申し入れ

経済産業省は3日、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場を巡り、小笠原諸島の南鳥島での文献調査を東京都小笠原村に申し入れた。調査が実施されれば、国内で4カ所目となる。原発の再稼働が広がるなか、処分地選定に向けた動きを加速する。
赤沢亮正経産相は3日の記者会見で「南鳥島は(適性を示す)科学的特性マップで好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高い。地上施設を設置できる未利用地が存在し、全島が国有地だ」と説明した。
3日午後には資源エネルギー庁の吉村一元エネルギー・地域政策統括調整官が父島にある小笠原村役場で渋谷正昭村長と面会し、申し入れ書を手渡した。経産省と村、原子力発電環境整備機構(NUMO)は14日に父島、15日に母島で村民説明会を開く。
渋谷村長は3日に「説明会などにおける村民や村議会の意見などを踏まえながら判断していく」とのコメントを発表した。
経産省によると、2月9日に村側へ文献調査申し入れに向けた打診をした。村議会議員にも説明したという。
小池百合子都知事は3月3日、経産省による小笠原村への申し入れを巡り「村長がどのような対応をされるのかについて、都として注視をしていきたい」と述べた。都庁で記者団の取材に答えた。
原発を運転すると、使用済み核燃料に由来する核のごみが出る。放射線量が高いため、国はガラスで固めて最終的に地下深くに埋める「地層処分」を進める方針を示す。処分場をどこに建設するかは、まだ決まっていない。
処分地を選ぶためには3段階の調査が必要となる。第1段階の文献調査は北海道の寿都町と神恵内村で終了し、佐賀県玄海町が実施中だ。
これまでは自治体による応募や地元からの請願などを踏まえて選んできた。政府は調査地点を拡大するため、赤沢経産相が1月に全都道府県知事に処分地選定に向けた協力を文書で呼びかけていた。国が主導して自治体に文献調査の申し入れをするのは南鳥島が初めてとなる。
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