【組織開発プロフェッショナルを目指す方へーVol.99】永久保存版:組織をアップデートする「知の地図」ーーー全98回の連載をセクション別に完全ガイド
なぜ書くか
様々な情報が飛び交う現代において、人事(HR)に求められる役割は年々高度化しています。一方で、日本に住む約1億人の多くが、グローバルでの最新のHRの取り組みやアカデミックな知見に体系的に触れる機会を十分に持てていないのが現状です。
Every Inc.では「日本のHRをもっとグローバルに」というビジョンを掲げ、グローバルな取り組みや学術的文献、先端企業の実践事例をもとに、HRに関する知見を発信しています。
本ブログでは、「日本ならでは」「日本では難しい」という枠組みではなく、“グローバルスタンダードとしてのHR・組織開発"を軸に、
なぜ今、その理論が重要なのか
組織で何が起きているのか
HRはどのような問いを立てるべきなのか
を整理していきます。本ブログでは、CPTDの能力要件を軸に、
組織開発を支える理論と実務をつなぐ視点を提供しています。
少しでもこの領域を楽しんでくださる方が増えたら嬉しいです。
※CPTDとは
ATD(Association for Talent Development)は、世界最大の人材開発(Talent Development)に特化したプロフェッショナル団体であり、個人・組織の能力開発に関する国際的な標準をリードしています。そのATDが提供するCPTD(Certified Professional in Talent Development)およびAPTD(Associate Professional in Talent Development)は、人材育成・組織開発・学習設計・パフォーマンス改善といった領域において、実践力と専門性を証明する世界有数の資格です。
🌎 世界基準の証明:CPTD(Certified Professional in Talent Development)とは
本連載の軸となっているCPTDは、世界最大のタレント開発団体である**ATD(Association for Talent Development)**が認定する最高峰の国際資格です。

網羅性: 脳科学、学習設計、経営戦略、データ分析まで23の能力要素をカバー。
実践性: 理論を知っている(Knowing)だけでなく、実務でどう適用し(Doing)、インパクトを出すかに主眼が置かれています。
信頼性: 世界中のフォーチュン500企業のHRリーダーたちが共通言語として採用している、グローバルスタンダードの「証」です。
🔍 「組織開発(OD)」の定義:TD(タレント開発)の文脈から
CPTDのベースとなる**TD(Talent Development)**において、組織開発は以下のように定義されています。
「組織の有効性と健康状態を向上させるために、行動科学の知見を用い、組織全体のプロセスに対して計画的な介入を行うこと」
点(単発の研修)ではなく、面(組織全体のシステム)を扱うのがODの真髄です。
システム思考: 組織を一つの有機体として捉え、全体を俯瞰する。
行動科学: 人間心理や集団力学の法則に基づき、変化を促す。
計画的介入: 意図を持って文化や構造をアップデートしていく。
🗺️ 組織開発を旅する「3つのセクション」
本連載の全98回は、CPTDの能力要件に基づき、3つの大きな柱で構成されています。
Section 1:個人の能力開発(Building Personal Capability)

「プロフェッショナルとして、いかに信頼を築き、他者を支援するか」
組織や他者に影響を与える前に、まず自分自身の基礎体力を整える領域です。対人関係の質を高め、変化の激しい環境でリーダーシップを発揮するためのソフトスキルが中心となります。
コミュニケーション: 情報を正確に伝えるだけでなく、相手の意図を汲み取る力。
感情的知性(EQ): 自己と他者の感情を理解し、適切にコントロールする能力。
倫理的行動: プロフェッショナルとしての高い倫理観とコンプライアンスの遵守。
文化的能力: 多様なバックグラウンドを持つ人々と協働するためのグローバルな視点。
Section 2:プロフェッショナリズムの確立(Developing Professional Capability)
「タレント開発の専門家として、いかに『学び』を設計・実行するか」
人材育成(TD)の核心部分であり、学習者が最も効果的にスキルを習得するための「仕組み」を作る実戦的な領域です。
学習設計(Instructional Design): 科学的根拠に基づき、行動変容を生む学習プログラムを設計する。
トレーニングのデリバリー: ファシリテーション技術を駆使し、学習者の主体性を引き出す。
学習テクノロジー: LMS(学習管理システム)やAIツールを活用し、学習体験を最適化する。
キャリア開発: 従業員のキャリアパスと組織のニーズを統合し、成長を支援する。

Section 3:組織の能力開発(Organizational Capability)
「ビジネスパートナーとして、いかに組織全体の成果にインパクトを与えるか」
個人の育成に留まらず、組織全体の「パフォーマンス」や「文化」に介入する領域です。経営戦略と人事を繋ぎ、組織の勝ちパターンをデザインします。
ビジネス洞察力: 組織の財務やビジネスモデルを理解し、経営課題を特定する。
組織開発(OD): 組織の健全性と有効性を高めるために、プロセスや文化へ介入する。
チェンジマネジメント: 変革に対する心理的な抵抗を扱い、新しい状態への移行をリードする。
データと分析: 客観的なデータに基づき、施策の効果測定や未来の予測を行う。

🏁 最後に:理論は「一歩」を支えるための武器である
これまで紹介してきた数々の理論は、あなたが職場で「もっといいチームにしたい」と願い、一歩を踏み出す勇気を支えるための「共通言語」です。
理論を知っているだけでは、組織は変わりません。しかし、あなたの信念にこれらの知見が組み合わさったとき、その変革は再現性を持ち、組織の文化として定着します。
「全98回の記事は、あなたの挑戦を支えるツールキットです。」
今のあなたが直面している課題に合わせて、この地図から「全体像」を掴み、必要なページを開いてください。
組織開発プロフェッショナルが立てるべき問い
あなたが今、解決したい**「組織の問い」**はどこにありますか?
学んだ理論を、明日隣に座っている仲間の笑顔のためにどう使いますか?
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執筆者紹介:松澤 勝充

神奈川県出身1986年生まれ。青山学院大学卒業後、2009年 (株)トライアンフへ入社。2016年より、最年少執行役員として組織ソリューション本部、広報マーケティンググループ、自社採用責任者を兼務。2018年8月より休職し、Haas School of Business, UC Berkeleyがプログラム提供する Berkeley Hass Global Access Program にJoinし2019年5月修了。同年、MIT Online Executive Course “AI: Implications for Business Strategies”修了し、シリコンバレーのIT企業でAIプロジェクトへ従事。
2019年12月(株)トライアンフへ帰任し執行役員を務め、2020年4月1日に株式会社Everyを創業。企業の人事戦略・制度コンサルティングを行う傍ら、UC Berkeleyの上級教授と共同開発したプログラムで、「日本の人事が世界に目を向けるきっかけづくり」としてグローバルスタンダードな人事を学ぶHRBP講座などを展開している。
保有資格:
SHRM-SCP(SHRM)
CPTD(ATD)
Senior Professional in Human Resources – International (HRCI)
Global Professional in Human Resources (HRCI)
The Science of Happiness(UC Berkeley)他
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