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比較表を作っても結論が出ない人へ

こんにちは。りくです。

比較表を作ったのに、なぜか結論が出ない。

そんな経験はないでしょうか。

A社、B社、C社の特徴を並べる。
価格、納期、実績、サポート体制、機能差も書く。
それなりに情報は入っている。

でも、上司やお客様に見せると、最後にこう言われる。

「で、どれがいいの?」

この瞬間、けっこうつらいです。

自分ではちゃんと整理したつもりなのに、相手から見ると判断しにくい資料になっている。

これは、情報量が足りないからではありません。

むしろ逆で、情報はあるのに、判断する流れが見えないことが原因です。


比較表を作るとき、多くの人は最初にこう考えます。

「何を比べようか」

価格を入れよう。
納期を入れよう。
機能を入れよう。
実績も入れよう。
メリット・デメリットも入れよう。

もちろん、これ自体が悪いわけではありません。

ただ、この作り方には落とし穴があります。

比較項目を先に決めると、資料が「情報の一覧表」になりやすいからです。

一覧表としてはきれい。
でも、判断材料としては弱い。

この状態になると、読み手は結局、自分で考えないといけません。

どの項目が重要なのか。
何を優先すべきなのか。
なぜこの案を選ぶべきなのか。

そこが見えないまま、情報だけが並んでいる。

だから、最後に「で、結論は?」となります。


比較表で大事なのは、項目を増やすことではありません。

大事なのは、最初にこう考えることです。

この比較表で、相手に何を判断してもらいたいのか。

比較表は「項目」ではなく「判断」から逆算して作る。

ここが決まると、比較項目の選び方が変わります。

たとえば、単に製品の違いを見せたいのか。
導入可否を判断してもらいたいのか。
A案とB案のどちらを進めるか決めてもらいたいのか。
価格よりもリスクを見てもらいたいのか。
短期ではなく、中長期の運用負荷を見てもらいたいのか。

目的によって、入れるべき項目は変わります。

同じ比較表でも、判断したいことが違えば、見せ方も変わります。


たとえば、ベンダー比較を作る場合。

よくある比較表は、こんな感じです。

会社名。
価格。
納期。
実績。
対応範囲。
サポート体制。
メリット。
デメリット。

これだけでも、情報としては成立します。

でも、これではまだ弱いです。

なぜなら、読み手が知りたいのは、各社の特徴だけではないからです。

読み手が本当に知りたいのは、

「今回の目的に対して、どのベンダーを選ぶべきか」

です。

そう考えると、比較項目は少し変わります。

たとえば、

今回の目的に合っているか。
導入後に運用しやすいか。
社内で説明しやすいか。
リスクが大きすぎないか。
初期費用だけでなく、継続費用まで見て妥当か。
トラブル時に対応できる体制があるか。

こういう項目の方が、判断に近くなります。

つまり、比較表は「違いを並べる資料」ではなく、
「選ぶ理由を見えるようにする資料」です。


自分も昔は、比較表にはできるだけ多くの情報を入れた方がいいと思っていました。

情報が多い方が、ちゃんと調べた感じが出る。
抜け漏れが少ない方が、安心してもらえる。
細かく書いた方が、説得力が出る。

そう思っていました。

でも実際には、情報を入れすぎるほど、何が大事なのか分かりにくくなることがあります。

特に社内資料では、読み手はそこまで長く資料を読んでくれません。

忙しい上司にとっては、
「全部読めば分かります」
では弱い。

どこを見ればいいのか。
何を判断すればいいのか。
なぜこの結論なのか。

そこまで見える状態にしておかないと、資料としてはなかなか通りません。


比較表で結論が出ないときは、項目が足りないのではなく、順番が逆になっていることが多いです。

先に項目を並べる。
そのあとで結論を考える。

この順番だと、途中で迷いやすくなります。

本当は逆です。

先に判断してもらいたいことを決める。
その判断に必要な項目を選ぶ。
最後に、結論が自然に見えるように並べる。

この順番にするだけで、比較表はかなり作りやすくなります。


比較表を作るときは、まず次の3つを考えると整理しやすいです。

1つ目は、何を決めてもらう資料なのか。

導入するかどうか。
どの案を選ぶか。
次に進めるかどうか。
予算を取るかどうか。

まず、ここを決めます。

2つ目は、読み手が不安に思うことは何か。

費用が高すぎないか。
本当に効果があるのか。
現場が使えるのか。
リスクはないのか。
他の選択肢と比べて妥当なのか。

読み手の不安が見えると、比較項目も決めやすくなります。

3つ目は、最後にどんな判断をしてほしいのか。

A案を選んでほしいのか。
B案は見送るべきなのか。
まずは小さく試すべきなのか。
追加検討が必要なのか。

ここまで決まると、比較表のゴールが見えてきます。


比較表は、見た目をきれいにするだけでは弱いです。

表の罫線を整える。
色をそろえる。
アイコンを入れる。
余白を整える。

もちろん、それも大事です。

でも、それだけでは「判断できる資料」にはなりません。

本当に大事なのは、読み手が迷わず判断できる順番になっているかどうかです。

どの項目を見るべきか。
どこが差分なのか。
何を重視すべきなのか。
なぜその結論になるのか。

ここが見える比較表は強いです。


だから、比較表テンプレートを使う意味も、単に表のデザインをそろえることではありません。

毎回ゼロから比較項目を考えなくても、
判断しやすい流れで整理できるようにすること。

そこに意味があります。

競合比較なら、競合との差分が見えるようにする。
導入方式比較なら、選定理由が見えるようにする。
ベンダー比較なら、価格だけでなくリスクや運用面も見えるようにする。
技術方式比較なら、メリットだけでなく制約条件も見えるようにする。
最終選定スコア比較なら、なぜその案が上位なのかを説明できるようにする。

比較表は、項目を埋めるためのものではありません。

判断に必要な材料を、相手に伝わる順番で並べるためのものです。


資料作成で迷ったとき、いきなり提案資料を作ろうとすると、かなりしんどいです。

なぜなら、提案資料にはストーリーが必要だからです。

でも、その前に比較表で判断軸が整理できていれば、提案資料は作りやすくなります。

何が課題なのか。
どんな選択肢があるのか。
何を基準に選ぶのか。
なぜこの案を提案するのか。

比較表でここまで整理できていれば、提案資料の流れも自然に見えてきます。

逆に、比較表で結論がぼやけていると、提案資料にしても結論はぼやけます。

だからこそ、資料作成の最初の段階で、比較表の作り方を整えておくことは大事です。


比較表を作っても結論が出ないときは、まず項目を増やす前に、こう考えてみてください。

この資料で、相手に何を判断してもらいたいのか。

その判断に必要な項目は何か。

そして、どの順番で見せれば、自然に結論が伝わるのか。

比較表は、情報を並べるための表ではありません。

相手が判断するための道筋です。

ここを意識するだけで、資料の伝わり方はかなり変わります。


あわせて読む

今回の記事では、比較表を作っても結論が出ない理由について書きました。

比較表は、項目をたくさん並べれば分かりやすくなるものではありません。
大事なのは、相手に何を判断してもらうかを先に決めることです。

資料作成については、これまでの記事でも少しずつ整理してきました。

比較表、提案資料、稟議資料は別々の資料に見えますが、根っこにある考え方は同じです。

資料は、情報を並べるためではなく、相手が判断しやすい状態を作るためのもの。

順番に読みたい方は、こちらもあわせて読んでみてください。



比較表を毎回ゼロから作るのが大変な方に向けて、実務で使いやすい比較表テンプレート集も用意しています。

競合比較、導入方式比較、ベンダー比較、技術方式比較、最終選定スコア比較など、資料作成でよく使う比較表を10種類まとめています。

比較表を「情報整理」で終わらせず、相手が判断できる資料にしたい方は、こちらもあわせて見てみてください。

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