PowerPointを開く前に、資料の勝負はだいたい決まっている
こんにちは。りくです。
資料を作っていると、途中で手が止まることがあります。
何から書けばいいのか分からない。
情報は集めたけど、どう並べればいいのか分からない。
それっぽく作ったのに、上司から「で、結論は?」と言われる。
この状態、かなりしんどいです。
でも最近思うのは、これは資料作成が苦手だから起きるというより、
いきなり提案資料を作ろうとしているから起きることが多い、ということです。
提案資料というと、どうしても最初からスライドを作り始めたくなります。
表紙を作って、
課題を書いて、
提案内容を書いて、
効果を書いて、
スケジュールを書いて。
もちろん、それっぽい流れにはなります。
でも、そこで一番大事なことが抜けていると、資料としては弱くなります。
それは、
なぜこの案を選ぶのか
という判断の根拠です。
提案資料は、ただアイデアを並べる資料ではありません。
いくつかの選択肢がある中で、
なぜこの案がよいのか。
なぜ今やるべきなのか。
なぜ他の案ではなく、この進め方なのか。
それを相手に判断してもらうための資料です。
だから本当は、提案資料を作る前に、先にやるべきことがあります。
それが、比較です。

比較表というと、単に情報を横に並べるものだと思われがちです。
A案、B案、C案。
価格、性能、納期、リスク。
それぞれを表にして、見やすく整理する。
もちろん、それも大事です。
でも、実務で本当に使える比較表は、ただの一覧表ではありません。
大事なのは、
読み手に何を判断してもらうための比較なのか
を先に決めることです。
例えば、同じ比較表でも目的によって見るべき項目は変わります。
価格を重視するのか。
導入のしやすさを重視するのか。
長期的な運用負荷を重視するのか。
リスクの低さを重視するのか。
将来の拡張性を重視するのか。
ここが決まっていないまま比較表を作ると、情報は並んでいるのに、結論が出ない表になります。
逆に、判断軸がはっきりしている比較表は、そのまま提案資料の土台になります。
僕自身、資料を作る仕事を長くやってきました。
気づけば18年ほど、何かしらの資料を作っています。
昔は、情報をたくさん入れれば安心だと思っていました。
調べたことをできるだけ入れる。
関係ありそうな情報も入れる。
抜け漏れがないように入れる。
その方が、ちゃんと考えているように見える気がしていました。
でも実際には、情報量が多い資料ほど、説明する側もしんどくなります。
聞く側も、どこを見ればいいのか分からなくなります。
そして最後に、こうなります。
「結局、どれがいいの?」
この一言を言われると、かなりきついです。
でも冷静に考えると、相手が悪いわけではありません。
資料の中に、判断するための道筋がなかっただけです。
資料作成で大事なのは、デザインだけではありません。
もちろん、見やすさは大事です。
整っている資料の方が読まれやすいです。
でも、どれだけきれいに作っても、相手が判断できなければ資料としては弱いです。
僕は今、資料はこう考えています。
資料はデザインではなく、相手が判断するための道筋である。
この考え方に変えてから、資料作成がかなりラクになりました。
いきなりスライドを作るのではなく、まず比較する。
比較して、判断軸を決める。
その判断軸をもとに、提案の流れを作る。
この順番にするだけで、資料の迷いがかなり減ります。
例えば、何か新しいサービスやツールを導入したいとします。
いきなり提案資料を作ろうとすると、こうなりがちです。
現状課題は何か。
提案内容は何か。
導入効果は何か。
費用はどれくらいか。
スケジュールはどうするか。
もちろん必要な項目です。
でも、その前に整理したいのは、選択肢です。
今のまま続けるのか。
A案を導入するのか。
B案を導入するのか。
外部サービスを使うのか。
内製で進めるのか。
まずは選択肢を並べる。
次に、それぞれをどの軸で比べるかを決める。
費用。
効果。
導入のしやすさ。
運用負荷。
リスク。
関係者への影響。
こうして比較していくと、なぜその案を選ぶのかが見えてきます。
その結果として、提案資料の中で書くべきことも決まってきます。
つまり、提案資料はゼロから作るものではありません。
比較表で整理した判断軸を、相手に伝わる流れに変えたものです。
これは、AIで資料を作るときも同じです。
AIに「提案資料を作って」と頼めば、それっぽい構成は出てきます。
でも、こちら側に判断軸がないまま依頼すると、どうしても薄い資料になります。
なぜその案がいいのか。
他の案と比べて何が違うのか。
読み手に何を判断してほしいのか。
ここが曖昧なままだと、AIが作った資料も曖昧になります。
AIが悪いのではなく、最初の設計が足りないという話です。
だから、AIで資料を作る時代ほど、最初の比較や論点整理が大事になると思っています。
資料作成で迷ったときは、いきなり提案資料を作らなくていいです。
まずは小さな比較表から始める。
選択肢を並べる。
比較する項目を決める。
何を重視するのかを決める。
最終的に、どの案を推したいのかを整理する。
それだけでも、かなり頭の中が整理されます。
そして、その比較表ができると、提案資料は作りやすくなります。
現状課題には、なぜ今困っているのかを書く。
提案要旨には、どの案を選ぶのかを書く。
導入効果には、比較した結果どんな改善が見込めるのかを書く。
案比較には、なぜ他の案ではなくこの案なのかを書く。
次アクションには、判断後に何を進めるのかを書く。
こう考えると、比較表と提案資料は別々のものではありません。
比較表は、提案資料の前工程です。
僕がテンプレートを作っているのも、この考え方があるからです。
毎回ゼロから資料を作るのは大変です。
でも、よく使う比較の型や、提案資料の流れをテンプレート化しておくと、考える順番が安定します。
もちろん、テンプレートに当てはめるだけで良い資料が完成するわけではありません。
ただ、少なくとも、
何から考えればいいか分からない。
どの順番で書けばいいか分からない。
比較したけど結論が見えない。
提案資料がただの説明資料になってしまう。
こういう迷いは減らせます。
資料作成は、センスだけで決まるものではないと思っています。
かなりの部分は、考える順番でラクになります。
今、僕が作っているテンプレートは大きく2つあります。
ひとつは、比較表テンプレート集です。
競合比較、従来品と開発品の比較、実行方法の比較、導入方式の比較、ベンダー比較、技術方式比較、最終選定スコア比較など、実務で使いやすい比較の型をまとめています。
もうひとつは、提案資料テンプレート集です。
現状課題、提案要旨、導入全体像、解決アプローチ、導入効果、導入前後比較、案比較、スケジュール、次アクションまで、提案資料の流れを作りやすくするためのテンプレートです。
どちらも、ただ見た目を整えるためのものではありません。
比較して、判断軸を作る。
その判断軸を、提案資料の流れに変える。
この順番をラクにするためのテンプレートです。
資料作成で迷ったときは、まずこう考えてみてください。
いきなり提案資料を作ろうとしていないか。
比較する前に、結論だけ出そうとしていないか。
情報を並べるだけで、判断軸が抜けていないか。
資料は、きれいに見せるためだけのものではありません。
相手に判断してもらうためのものです。
だからこそ、いきなり提案資料を作らなくていい。
まずは、比較する。
そのあとに、提案する。
この順番にするだけで、資料作成はかなりラクになります。
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比較表で整理した判断軸を、提案資料の流れに変えるためのテンプレート集です。
現状課題、提案要旨、導入効果、案比較、スケジュール、次アクションまで、提案資料として必要な流れをまとめています。
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